2023 年 4 月 16 日 日曜日 於:札幌豊平教会礼拝堂 今年のMMC札幌中世古楽会前期演奏会は、初めてのイースターコンサートでした。 キリスト教文化に直結する中世の音楽を、相応しい宗教的な場で歌うことで得られる感触を、クリスマスに続いて経験させていただくことが出来ました。
沢山のお客様にご来場いただき、ありがとうございました。
プログラム
1 Hodie aperuit 今日、閉じた扉は開かれた /ヒルデガルト・フォン・ビンゲン
2 Polorum regina あまねく天の女王 /モンセラートの朱い本
3 Pipe & Tabor Medley de Pelegrinatge パイプ&テイバー 巡礼歌メドレー Resonet nostra Domino caterva - Ball de la vall – Stella splendens
4 Laudemus-Los set goitz 乙女を称えよ-七つの喜び /モンセラートの朱い本 休憩
5 Kalenda maya カレンダ・マヤ /ラインバウト・デ・ヴァケイラス
6 Non sofre Santa Maria 無くなったお肉の話 /聖母マリアの頌歌集 159
7 Psalterium Improvisation プサルテリウム即興
8 Dio vi Salvi regina 神よ女王を守り給え /フランチェスコ・デ・ジェロニモ
出演者紹介と一言
中村会子:歌唱・シトール・中世ハープ・プサルテリウム・笛太鼓 他 イースターの思い出:一桁才代>教会の子供会で卵を装飾し、ミサ後大人に配って喜 ばれる日。10 代>修道院に遊びに行くとシスター達が美味しいものを山盛り御馳走 してくれる日(クリスマスより豪華!)。20 代>バロック音楽の世界で「受難曲」を 重々しく歌うシーズン。30 代>札幌で水仙の美しさに囲まれる季節。さて、40 代は? Via Ensemble ヴィア・アンサンブル:歌唱・語り・トンバク 他 指導:中村会子
木原敏博/ヨーロッパの中世、5 世紀からの千年間、昔すぎてわからないことだら け。音楽もどんな風に演奏していたかわからない。分からないけどやってみるのが面 白い。けれどもわからないのは未来も同じ。千年後の音楽はどうなっている?結構、 中世音楽みたいのが流行ってたりして。(ん、今も流行ってる?)
佐藤聡智/日本語朗読部分のまとめをほぼ担当しました。当初は、全訳を読んでも ほとんど何を言っているのかわからない状態だったのですが、原文のアルファベット を眺め、中世の当時に想いを馳せ、心眼で日本語にうつしてみました。
佐藤奈美/ウクラナピサンキー、日本ではイースターエッグと呼ばれる、ピサンキ ーは太陽信仰の名残、太陽に最も近づける鳥は神の使者、その鳥のタマゴを神聖な命 の源とし、卵に願いを込めて装飾をし神に祈りを捧げる「祈りの卵」。イースターの コンサートは中世よりはるか昔にも想いをはせ、鳥の模様をまとって歌うことにしま す。
野村和佳代/学生時代に結成初期のタブラトゥーラのライブ録画を深夜の TV 番組 で観た時に「これだ」と思ってから 30 余年、まさかの札幌で中世古楽を演っている 人達に出会えるとは驚きでした。拙い歌唱で参加することに悶々としながら、時々打 楽器を持たせてもらえるのを励みに何とかやっています。ありがとうございます。
早川ひろみ/遥かなる、時を隔てて響き合う、古(いにしえ)の音、祈りのコトバ。皆 さんへ、来て下さってありがとう、中世の旅、ご一緒しましょう。
吉中厚裕/モントリオールのアイリッシュパブでよく一緒に演奏して歌って笑い合 っていたウクライナ出身の Gerry からもらった美しい模様が描かれた卵細工、 Писанка(ピサンカ)。今も割れずに私の机の上で見守ってくれています。早 く平和が訪れますように。
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